さて、本当にGパンとは長いお付き合いなのだが、その原点は、やはりフォークソングだったと思う。
青春時代に遭遇したフォークソングブーム。反戦、自由、青春を歌うのが、僕らの世代のフォークソングだった。高石友也、岡林信康、吉田拓郎、井上陽水、かぐや姫、森山良子など、当時はにぎやかに時代を彩ってくれた。
今では当たり前のことなのだが、それまでは、一部の業界人たちのものだと思っていた歌の世界。ところが、自由に作って歌っていいということを教えてくれたのが、彼らだった。
少し年下だが、殆ど同じ時代を体験したコラムニストの泉麻人氏も、「僕の昭和歌謡史」(2000年)の中で同じことを言っている。
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自分の身のまわりの、ほんのちょっとしたことを唄にしていいんだ‥‥。吉田拓郎の出現によって、レコードを聴くばかりではなく、オリジナルの曲を作って唄ってみたい、と思った人は、僕らの世代に多いはずだ。
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で、自由に作って、自由に歌う。そんな自由な気分を表現するのにGパンのラフな感じが似合っていたのだ。Gパンを着けて、フォークソングを歌うことが青春だった。
やがて、フォークはニューミュージックという世界に進んでいくのだが、今でも、フォークは、僕の青春の明確な1ページだ。
晴輪雨読
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